スイスラジオ局とCouleur 3
スイスの公用語は地域によって4カ国語で分かれているため、国立のテレビやラジオも地域によって言葉も内容も異なります。 フランス語圏の公式ラジオ・テレビ局は、Radio Télévision Suisse 【RTS - スイス国営ラジオ・テレビ】となり、ラジオ局【RSR】は、4チャンネルを提供しております。 その中の、【Couleur 3 - カラー3】はローザンヌ市から放送されており、スイスに限らず、フランス語圏の中でも若者の間では幅広く知られています。”生意気”で個性的な色を出しながら、国営放送のため音楽業界からのプレッシャーなどもなく音楽の番組編成もユニークで、ニュース番組なども大胆な調子で的を射た質問を投げかけてくれます。ここでは、Eric Grosjean 〈グロジャン・エリック〉氏の【La vie est belle - 人生はすばらしい】という皮肉ったニュース分析のコラムを週に1回ご紹介いたします。ページの元記事リンクにクリックしていただければフランス語のオリジナル版もご覧になれ、緑色の再生ボタンを押せば放送の録音も聞けます。また、以下のリンクにて24時間生放送で”Couleur 3”が聞けます! →Couleur 3正式ホームページ

エコロジーはコンポスト便所から出てきた – L’écologie sort des chiottes sèches

Posted: 5月 20th, 2011 | Author: littleeurope | Filed under: RSR | Tags: , , , , , , , , , , , , , , , , | No Comments »

RTSのために最近行われたアンケートによれば、スイスのフランス語圏の人は、環境をトップの気がかりとして位置づけるのに対して、不況を”ビリ”にした。
「Fukushima」のことでパニクったわけで、ブランチの時間にお寿司はもう食べられないことが頭にきたり、おじいちゃんになったら新しい四駆車に自分の年金(*1)を浪費できなくなることが深刻な悩みになったり、とにかく、フランス語圏のスイス人は発電所が自分のツラでスパークしてしまうのが怖くなった。

今日までは、このスイス人と言えば大体、庭の奥にある風車にプラスチック爆弾を付けたり、そこに冗談でエコな人を乗せて爆破する気でいた。コンポスト便所の底にソーラーパネルを投げ捨てたり。歯磨きをする時に水道の蛇口を閉めるイケテないヤツを嘲笑したり。(自転車を)こいで仕事に行くバカものの上で車を走らせたり。わずかしかない自転車専用レーンの上で、スマートフォンを片手にジグザグに車を走らせたり。”エコドライブ”のようなイケテないコンセプトを馬鹿にしながら、運転する時に自分のクソなゴミを窓から投げ捨てたり。大体そんな気でいたわけだけど、「Fukushima」の一件から、環境のことが急にすごっく気がかりになった。

このアンケートによれば、スイス人の37%は環境のことが気がかりになっていると自称しているのに対して、93%は経済不況をどうでもよく思っている。しかしながら、いくつかの発電所はスパークしちゃってるというのは、経済不況のせいでもあるんじゃないですか?環境と不況を別々にするのは変な話だ。しかも、今とその前にあった不況がなかったとすれば、より早く原子力と石油を無しで済ませるようにおそらく考察していただろう。もしも、リフレや救助の計画に数百京相当をかけたそれぞれの政府が、投機家や銀行マンのために大枚をはたくのをやめて、あの大金を環境にかけたとしよう。その場合、今ごろ発明されるところだった、どんなユニークなソリューションがあったのかを想像できる?

環境と不況を別々にするのは変な話だ・・・ウクライナは経済的にそんなに遅れていなかったら、チェルノブイリの”石棺”をそこまで心配しなくても済んだ。アメリカ社のGeneral Electric(GE)は、TEPCOの利益争いを支持する変わりに、自社の古い原子炉を止めるように忠告していたとすれば、「Fukushima」はあったのかどうかも確信できない。

私たちの環境がこれほど破滅状態になっているのは、不況から不況へ世界を回す企業は全ての資源を略奪して、全ての生態系をぐちゃぐちゃにしても全く気にすることなく、誰よりも汚染しているからだ。ほとんどの場合、環境の危機は、環境を軽視している人達がリードしている政策の成果だ。ボパールを見ろ、またはセーヴェゾ、あっちこっち投げ捨てられている有毒廃棄物、ナポリ郊外からアビジャンの近郊まで、メキシコ湾からニジェール・デルタまでの石油工業が引き起こした大災害・・・それらは全部、経済的な原因は確かにある。

私達が目の前にしているのは、環境のことを最下位の需要に考えて、不況の時代に自分達の利益を入念にしている企業だ。しかし、それらの会社は見事に、自分の四駆車のガソリンを提供したり、年金(*1)を有益にさせる会社でもあるので、フランス語圏のスイス人は、この全体崩壊に対する自分の責任まで忘れてしまう。

今回のアンケートによれば、経済不況を恐れているフランス語圏の人はわずか7%しかいなくて、それに対して、環境保護とエコロジーを気にする人数はその5倍。経済不況を先に解決させないことにしたとしても、効果的に環境を守る方法をどうやれば見付けられるのか?どんなアンケートからもそんな答えが出ることはないのは確かだろう。

(*1) 原文には「第三の支柱」とあります。これはスイスの年金制度による、個人の任意貯蓄を示しています。 スイスの年金制度は3段階に分けられ、「第一の支柱」と「第二の支柱」を合わせた年金額は定年になる前の給与額の約60%相当となり、年金の補充を目的と して「第三の支柱」への貯蓄が可能です。【詳細リンク:http://www.ct-japan.ch/ctj/nenkin.htm

【2011年5月10日 : 記】

●元記事リンク:
http://blogs.rsr.ch/la-vie-est-belle/lecologie-sort-des-chiottes-seches/



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