スイスラジオ局とCouleur 3
スイスの公用語は地域によって4カ国語で分かれているため、国立のテレビやラジオも地域によって言葉も内容も異なります。 フランス語圏の公式ラジオ・テレビ局は、Radio Télévision Suisse 【RTS - スイス国営ラジオ・テレビ】となり、ラジオ局【RSR】は、4チャンネルを提供しております。 その中の、【Couleur 3 - カラー3】はローザンヌ市から放送されており、スイスに限らず、フランス語圏の中でも若者の間では幅広く知られています。”生意気”で個性的な色を出しながら、国営放送のため音楽業界からのプレッシャーなどもなく音楽の番組編成もユニークで、ニュース番組なども大胆な調子で的を射た質問を投げかけてくれます。ここでは、Eric Grosjean 〈グロジャン・エリック〉氏の【La vie est belle - 人生はすばらしい】という皮肉ったニュース分析のコラムを週に1回ご紹介いたします。ページの元記事リンクにクリックしていただければフランス語のオリジナル版もご覧になれ、緑色の再生ボタンを押せば放送の録音も聞けます。また、以下のリンクにて24時間生放送で”Couleur 3”が聞けます! →Couleur 3正式ホームページ

シディブージド、2010年12月17日 – Sidi Bouzid, 17 Décembre 2010

Posted: 12月 26th, 2011 | Author: littleeurope | Filed under: RSR | Tags: , , , , , , , , , , , , , | No Comments »

今度の12月17日、世界はたぶん、チュニジア人のモハメド・ブアジジのことを思い出すかもしれない。チュニジアという、公式の失業率が15%前後に上下する国で、免状取得した若者の失業が本格的な害毒だと見なされている国。大学の卒業後、仕事を見つけることなく、ちょっとした報酬を確保するために若者は色んな手を使うしかないんだ。
モハメド・ブアジジにとっては、彼が生活している地域の主な財産である八百屋業になる。チュニスの南から250kmにある、シディブージドという彼の小さな町で、小銭を貯金するように露天商として頑張ってみる。

大学生だったら野菜と果物の露天商って腹立つところもあるだろうけど、モハメドはチュニジア人で、そしてモハメドはあくまでも働きたい。それに、彼が背負ってる家族には7人の子供もいるからなおのこと。ブアジジ家では仕事に似たようなものを持つのは彼だけなので、チビ達は彼を頼りにしている。
というわけで、モハメドは自分の荷車を押しながら、背中をめちゃくちゃにしてしまうことがなくなるように小さな中古ワゴンカーを買える日を夢見る。なんだけど、警察が彼から盗んでる賄賂がありすぎで、貯金にできるものはあまりない。

そして、いつもゆすっている警官がいきなり、彼の仕事の道具である荷車と、野菜を計るための古い秤を盗もうとした時に、どんなクソの現状に置かれてるのかを言うまでもない。
なのでモハメドは反抗する、不公平だ、そして家族を食わせるのに自分の荷車が必要だと叫ぶが、しかし返事としては、警官の一人はびんたを食らわすだけで満足する。

モハメドは勉強したので、自分を自分で守れる能力があると思っている。彼の屈辱怒りにも関わらず、そして自分の声が届くのかが疑わしくても、勇気をもって、知事を訪問することに決める。しかしシディブージドでは、彼に耳を貸すものは誰もいない。知事は彼に会うことを拒否する。荷車が盗まれた小さな露天商の話は、誰の興味も引かないし、みんなはどうでもいいんだ。なので、屈辱を覚えて絶望したモハメドは、県庁の前で焼身自殺することを決める。
その少し後に暴動が爆発し始めるシディブージドでは、12月17日だった。

10日後チュニスでは、ブアジジ家に対する共感を表すために勇気をもった数千人の市民は練り歩く。1ヵ月後、1月14日、ベン・アリーという独裁者はサウジアラビアにいち早く逃げ去る。

この前の10月23日、チュニジアは選挙していた。アラブの春の鍵となる初の投票に対する、まさに”選挙のまつり”。
チュニジアが選挙をしたのも少しは彼のお陰で、モハメド・ブアジジ、26歳、大学生兼八百屋の露天商、2010年12月17日にシディブージドの県庁の前で生きたまま焼死してから、もう少しで1年がたつ。

【2011年12月14日 : 記】

●元記事リンク:
http://blogs.rsr.ch/la-vie-est-belle/sidi-bouzid-17-decembre-2010/


クラゲの世紀 – Le siécle des méduses

Posted: 9月 27th, 2011 | Author: littleeurope | Filed under: RSR | Tags: , , , , , , , , , , , | No Comments »

来週の9月27日、我々地球人は”年間在庫”を食い尽くすことになる。つまり来週、このが補給を危険にさらさずに生める天然資源の1年分に値する量を消費することになる。要するに、冷蔵庫が空っぽになる。
今年を終えるのに、クレジットで生きるしかなくなる。今の場合で言うと、生産される肉より多く食って、再植え付けされる木より多く消費して、繁殖される魚より多く釣る、ということを意味してる。

”在庫”に手をつければこうなる:例えばナミビアでは、1970年には1,700万トンものの魚が釣られていたが、今日ではわずか10万トン。その海の生物の中で、亀やもたくさんいた。この二匹はクラゲが大好きだ。クラゲに目がないくらい。ほら、あれだよ。夏休み中に海辺でクロールをしてる時におまえの腕の下にハマってしまう、あのちくちく刺す意地悪いやつだよ。今はあのクラゲちゃんが有頂天だ。気候変化で海が温暖化し始めた時からは、おかげでますます増えてきたのも嬉しかっただろうが、いくつかの地域で鮪のような捕食動物がいきなり消えたのもありがたい限りだ。

魚の数の4倍となったクラゲ。それに魚の赤ちゃんの稚魚が大好物だというので、ナミビアでの最悪シナリオの続きはもう想像できてるよね。いつか、そのうちクラゲしかいなくなるだろう。崩壊、捕食、変化、ここでは釣りだけど、それぞれのある限界を超えれば、後戻りがつかないで生態系は体制を変える。この限界のメカニズムはクラゲにも通用しているけど、人間社会にも影響する。
1月上旬に冷蔵庫を空にして、そして150億人の私たちは一年間のうち11ヵ月クレジット状態で生活している日がきたら、クラゲの生活がうらやましくて仕方がなくなっちゃう気がするね。

【2011年9月23日 : 記】

●元記事リンク:
http://blogs.rsr.ch/la-vie-est-belle/le-siecle-des-meduses/


9月15日を待ちながら – En attendant le 15 septembre

Posted: 9月 14th, 2011 | Author: littleeurope | Filed under: RSR | Tags: , , , , , , , , , , , , | No Comments »

9月11日はいい主題に違いない。記録映像をまた発見するのはいつも楽しみだ・・・まぁ、言葉のあやだけど。
9月11日はとにかく売れる。「9月11日日曜日、ニューヨークは、真正面に襲ってきて世界を揺るがしたテロの10年の記念行事を催す」と。いい感じ。ただ、それにしても問題は、考えてみれば9月11日は第一、特にアメリカ人がこてんぱんにやられたってことだ。それ以外の人々は、9月11日には、それを言い訳にみんなは仕事をサボってカフェへテレビを見に行ったり、インターネットのニューステレビを見たりしたくらいだ。
事実上、合衆国以外で死人は出ていない。

夏の間ソマリアでの飢饉が3万人もの死者を作った時は、マスメディアはそれほど慌てていない。
まぁ、アフリカ人が死ぬ時に、彼らの大統領は、飢饉の犯人と思われる容疑者をぶっ飛ばすために5兆ドルを使うことはあまりない。確かに。
「テロに対する戦争」のようなストーリーを投げてイラクとアフガニスタンに渡って10万人以上の民間人を殺すには、最低でもジョージ・ダブルユー・ブッシュという名前を持って、その上、問題の事件には個人的な利益がないとダメだろう。例えば石油業界に家族があったり、軍事産業に親友がいたり。とか。

でも残りの世界にとっては、 ザ・”9月11日”ときたら、真正面に襲ってきて倒した大イベントは、どちらかと言えば9月15日だっただろう。2008年9月15日。
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落ちるのにデカすぎる – Too big to fail

Posted: 6月 22nd, 2011 | Author: littleeurope | Filed under: RSR | Tags: , , , , , , , , , , , , , , | No Comments »

最初、それは遠い昔のこと、銀行は人から預かっていたお金を貸していた。手元に実際あったお金を貸していた。その上、有価を作る会社に貸していた。
その後、銀行は預金していた人達がみんな同時にそのお金を求めてくる確率は少ないだろうと考えた。そうしたら、金庫に実際に預金されていた金額よりも相当高い額を貸す気になってきた。そんなわけで、架空のお金を貸し始めた。金庫にはもうなかったが、仕事と有価をまだ作っていた会社に貸されていたお金だ。

そして、どんな有価にももう保証されない巨大な金額を貸し始めるようになった。銀行は、どんな経済学者ももう把握できなくなっていた、わけのよく分からない方程式の難解な組み合わせに基づいて、空気に投資するために空気を貸した。
というわけで、今続いている不況の始まりに預金者達が自分のお金を請求してきた時に、いろんな銀行はバンザイしちゃった。
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ケータイがん – Le cancer du portable

Posted: 6月 12th, 2011 | Author: littleeurope | Filed under: RSR | Tags: , , , , , , , , , , , , , , , , , | No Comments »

街中の”のんべえ横丁”(*1)では 、携帯電話の電磁放射について話が盛り上がり始めている。先週の火曜日、5月31日に、国際がん研究機関の科学者達は、携帯電話の電磁場が”発がん性の可能性”があることを初めて公的に認めた。特殊な定期刊行物はこの情報に積極的に飛びつこうとしなかったのは変だ。かなり論争的で、売るには結構良さそうな情報なのに。ところで、例の刊行物では、携帯電話の危険性に関する記事の数は、通信会社の広告掲載の数に反比例しているのではないかと疑問に思う。

通信会社は自社の”スマートフォン”の広告を新聞に載せれば載せるほど、そこに、携帯電話から受けたり、発生したりする電波の危険な可能性に関する記事がその分記載されなくなる・・・かな?分からない、ただ質問してるだけ。
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あまり国際でない通貨基金 – Fonds monétaire pas très international

Posted: 6月 3rd, 2011 | Author: littleeurope | Filed under: RSR | Tags: , , , , , , , , , , , , , , | No Comments »

もし確定申告をまだしてなくて、小銭をちょっと払わなきゃいけなくなっちゃうと悩んでいるんだったら、これを知ってほしい:先日アメリカの国債は、国会が定めた14兆2900億ドル相当の上限を超えた。なんだか安心してしまう。アメリカは借金のチャンピオンであるのに対して、FMI(*1)すなわち国際通貨基金のトップにいたDSK(*2)を指示してきたフランスは、借金の取り立てのチャンピオンだった。

ちなみに、FMI関連の最近のニュースは、 植民地主義くさい、 悪臭のこもったにおいを放っていることに注目できる。植民地主義と呼ばれる、領土拡張政策主義で不平等主義という考え方。次のこのイメージを蒸し返さなくてもいいくらい:誰も守ってくれない、貧しいとされるアフリカの女性をヤッチャッタとされる、年老いたお金持ちで権力のあるフランス人。話のつづきは裁判で。
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物語を語って – Storytelling

Posted: 5月 28th, 2011 | Author: littleeurope | Filed under: RSR | Tags: , , , , , , , , , , , , , , , , | 5,021 Comments »

政治に携わることは、物語を語るのと同じだとよく聞く。あることないこと語るんじゃなくて、ただただ人々の気をそらさせない良い話を語る。目的を達成するのに、時にはAからZまで作らなければならないし、時には出来事をうまく利用すれば済む。そしてこの分野では、アメリカはワールドチャンピオンになっていると認めざるを得ない。パキスタンでまんまと撃ち殺されたビン・ラーディンの話はもうトップランキングになっていたところ、たった数日後、気がついたら今度はライカーズアイランドのムショにいるFMI(*1) のボスDSK(*2) の話がその変わりに入ってた。

ハリウッドでブロックバスター(*3) になってもおかしくなかった2つの話。結果的にボックスオフィス(*4) を爆発的ヒットにする映画の元になってもおかしくない2つの話。映画界では、いい映画を作るのに、いい俳優と、イケてるストーリーといい物語構成が必要だと言われている。ここでは、俳優の面では”ダブル・ビンゴ”だ:社会の敵ナンバーワンと世界の支配者。それにシナリオにしても、ここでも”鉄筋コンクリート並み”だ。
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エコロジーはコンポスト便所から出てきた – L’écologie sort des chiottes sèches

Posted: 5月 20th, 2011 | Author: littleeurope | Filed under: RSR | Tags: , , , , , , , , , , , , , , , , | No Comments »

RTSのために最近行われたアンケートによれば、スイスのフランス語圏の人は、環境をトップの気がかりとして位置づけるのに対して、不況を”ビリ”にした。
「Fukushima」のことでパニクったわけで、ブランチの時間にお寿司はもう食べられないことが頭にきたり、おじいちゃんになったら新しい四駆車に自分の年金(*1)を浪費できなくなることが深刻な悩みになったり、とにかく、フランス語圏のスイス人は発電所が自分のツラでスパークしてしまうのが怖くなった。 [...続きを読む]


行き詰まった感じ – Une impression d’enlisement

Posted: 5月 6th, 2011 | Author: littleeurope | Filed under: RSR | Tags: , , , , , , , , , , , , , , , , , , | No Comments »

あちこちで討論される中、マスメディアをかき立てる大きなテーマは、リビアの状況である。そして話の最後に当然この質問で終わる:行き詰まりの状態からどう抜け出せばいいのか。
ということは、多国籍軍が行き詰まっているため、圧倒的勝利からほぼ遠い。しかし欧米側は、地上部隊がひとつもない中、どうやって行き詰まれるのかは理解し難い。しかも作戦の初日に、ムアンマルの頭に2,5億相当ものロケットを発射したのも、まさしくサハラ砂漠の片隅で、どうでもいい四駆で行き詰まっていくことを避けたかったからだろう。狂乱状態になってるいったいどんな大将が、イラクのスコンク(零敗)後にあんな”素晴らしい成果”を果たしたいのかよ?
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1人の領主=10万人の乞食 – 1 Seigneur = 100,000 Gueux

Posted: 4月 22nd, 2011 | Author: littleeurope | Filed under: RSR | Tags: , , , , , , , , , , , , , | No Comments »

資本主義を裁判に訴えることができてもおかしくない、と思ったりしている今日この頃。
ちなみに、読者の中にジャスティン・ビーバーのファンのようなコギャル的発想の持ち主がいたら理解するのは難しいので説明をするが、「資本主義」というものは何かというと、封建主義と共産主義のあとも生き残ったシステムのことですよ。

世界財産の85%を20ヵ国で分けられるようになるシステム。
(スイスの)収入の60%をスイス人の5%の間で分けられるようになるシステム。
ざっと言えば、資本主義は、あなたのポケットに入るものは一切隣の人のところに入ることはない、”悪銭必ず身につく”、そしていっちょ前の50になってもロレックスを奮発できないのはどうにもならない負け犬だけだ、という考えを根拠にする。
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