鋼鉄ジーグと呼ばれて – Lo chiamavano Jeeg Robot

ゴールデンウイーク中にイタリア映画を3本観た。1本目は初日に上映された ” Lo chiamavano Jeeg Robot ” 。映画上映後、映画祭のために来日していた監督Gabriele Mainettiと主演Claudio Santamariaの座談会にも参加することができた。監督はとても若く、楽しそうに子供の頃見ていた日本のアニメの話をしていた。どこにでもいそうな好青年という印象だったが、この映画はイタリアのアカデミー賞とも言われているDavid di Donatello賞で新人監督賞を含め7冠に輝いている。

この映画は永井豪さんのアニメ「鋼鉄ジーグ」からインスパイアされたもので、ストーリーはリュック・ベッソン監督の映画「レオン」を意識している。主人公はある出来事を境に超人的な力を持つことになるのだが、このヒーローぶりが面白い。ハリウッド映画なら簡単に電車を持ち上げたり、なんなく相手を倒すことろだが、少々人間っぽさも残るためそれなりに力まないとドアをこじ開けることができない。この超人具合が絶妙でリアル感を増している。

座談会では、なぜ数多く受賞することができたのかという質問がでた。監督はしばらく考えて答えた。「イタリアでは、あるがままの自然なキャラクターを求められることがほとんどで、その俳優さんとまったく違う人物の仕事はあまりこない。この映画は、その真逆を行っている。よくぞここまでやってくれたという意味だったのかもしれない」
面白い!ネオレアリズム時代の映画があまりにも大きな存在として残るイタリア映画界に新しい風が吹き込むきっかけになるかもしれない。

映画の中で何度も流れた鋼鉄ジーグのテーマ曲。日本のオリジナルとは歌詞が違う。歌詞にも日本語字幕がついていたので、一緒に見に行った友人がそれに気が付いた。個人的にはイタリア語の歌詞のほうが好きだけど。

日本語版とイタリア版を聞き比べてみてください。

今週の格言 ” L’uccello non vola con un’ala sola ”

(イタリア語講師 広瀬美穂)

Comments are closed.